これから電子タバコを使ってみたいと考えている方や、電子タバコで禁煙をしたいと考えている方にとって、依存性について気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、これまで本物のタバコを吸っていた方なら、依存性がどれほど厄介なものかは充分にご存知のはずです。タバコで禁煙するはずだったのに、電子タバコをやめられなくなってしまっては元も子もありません。
電子タバコは依存しない?
電子タバコは依存しないのかどうか?と聞かれると、その答えは
- どのような電子タバコを使うのか。
- どのようなリキッド(カートリッジ)を使うのか。
ということになります。
結局のところ、ニコチンが入った加熱式の電子タバコや、ニコチンが入った電子タバコ用のリキッドを使用すれば、依存症の危険性は避けて通れないということになります。
もう少し具体的な例を考えてみましょう。
ニコチンが入った「加熱式電子タバコ」とは
まず、加熱式電子タバコというものがどういうものなのか、よく分からないという方もいると思います。 加熱式電子タバコというのは、本物のタバコの葉と同様の「タバコ葉」を熱し、気化された蒸気を吸う電子タバコです。
具体的には、JT(日本タバコ産業)から販売されている、プルームという電子タバコや、フィリップ・モリスから販売されているiQOS(イクオス)という電子タバコがこれに当たります。
※写真はJTから販売されている、プルーム
これらの加熱式電子タバコの場合、葉っぱから出てくる蒸気には、しっかりニコチンが含まれています。
もともと喫煙者だった私も、プルームを何度か吸ってみました。気化された蒸気を吸い込んだ時の、喉のチクチクするあの痛さや、久しぶりに吸った時のあの感覚は、まさに本物のタバコとほとんど変わりません。
このような、加熱式電子タバコの場合、ニコチンによる依存症が避けて通れないというのは、実感としてよく分かります。
ニコチン入りのリキッド
次に、リキッド式電子タバコの場合です。リキッド式電子タバコは、「リキッド」と呼ばれる、様々な風味のついた液体を本体に注入し、気化された蒸気を吸い込みます。
リキッド自体は、世界中で様々なメーカーから多くの種類のものが発売されています。依存性があるかどうは、リキッドにニコチンが含まれているかどうか?という点にかかっています。
実は、日本国内ではニコチンが入ったリキッドを販売することは、明確に法律で禁止されています。
インターネットなどで販売されている「ニコチン入り」のリキッドは、海外から「個人輸入代行」という方法で輸入する買い方です。つまり、海外のメーカーや販売店から輸入して購入するということになるのです。
基本的には、日本国内で販売されているリキッドは、輸入品であってもニコチンが入っていないということになります。もしニコチンが入っているリキッドを販売している場合、法律違反となるわけです。
ニコチンが入っていない電子タバコなら、どれだけ吸っても依存性を引き起こすことはあり得ません。
本当に、ニコチンが入っていない?
しかし、少し前に日本国内で、電子タバコの信頼を揺り動かすような事態が起こりました。
それは、一部のニコチンが入っていないと謳われているリキッドの中に、ニコチンが混入していたという問題です。もちろん、日本で製造されたリキッドではなく、海外から輸入販売されていた製品です。
海外の製造メーカーの中には、このように「ニコチンが入っていない」と書かれていながら、微量のニコチンが含まれていることがあったのです。
このようなことは、最近のように、電子タバコへの風当たりが厳しい昨今では、まず起こり得ない事態ですが、心配な方は日本のリキッドメーカーが製造するリキッドを購入するのが良いでしょう。
それから、時々、リキッドの代わりに水を入れても大丈夫か?と聞いていくる方もいます。電子タバコ用のリキッドの材料は「グリセリン」など、特殊な成分で構成されています。水など他の液体では、煙のように気化させることができないので、残念ながら使用することはできません。