ここ数年、加熱式電子タバコブームが続く日本。
2016年に総務省が発表したデータに基づき計算すると、日本では喫煙者の約5人に1人が加熱式電子タバコを使用しているのだとか。
そして次に間違いなく流行るであろう、電子タバコ・プルームテック。
スタイリッシュでコンパクトな見た目、そして圧倒的に少ない匂いと煙から、男女問わず好感度大。
だけど、やっぱり気になってくるのが、実際の害、健康に与える影響について。
新しい商品であるため、誰しもが興味のあるトピックであることは間違いありません。
電子タバコ・プルームテックは実際に自分の肺に吸引するもの。
やはり、実際にどのようなものを喫煙しているのかしっかり確認しておきたいものです。
- プルームテックは害があるの?
- 副流煙の心配は?
- 健康被害は?
- 子供の前で吸ってもいいの?
など、今インターネット上で錯綜している疑問に関して、タバコ会社JTが発表した「プルームテックに関する情報提供」の資料の内容をもとに、謎を解き明かしていこうと思います!
今回は全部で7つの項目ごとに、プルームテックの害について正直に全部お話ししていきます。
プルームテックに興味がある方は、是非とも判断材料の1つとして参考にしていてください。
プルーム・テック 関連記事はこちら
-
プルームテックってどんなの?他の電子タバコとの違いは
2018年に全国で販売される予定のプルーム・テック(Ploom TECH)。 現在では東京や福岡の一部店舗、またはPlo ...
-
Ploom TECH(プルームテック)のレビューと感想
2018年に入り、一段と販売ルートが拡大したプルームテック(Ploom TECH)。 まだ加熱式電子タバコを使用したこと ...
-
プルームテックの使い方を徹底解説!2分で分かる簡単動画も
プルームテック(Ploom TECH)は、これまで紙のタバコに慣れ親しんできた方でも簡単に使える製品です。 電子タバコを ...
この記事の目次一覧
プルームテックの仕組みをおさらい
プルームテックの害についてお話しする前に、まずは基本的なプルームテックの喫煙システムについて簡単に説明させてください。
プルームテックは火を使用しない喫煙スタイル
まるでペンのような見た目をしているプルームテック。直径約9mmの円柱形状のステックは指二本で喫煙できるため、今までの「喫煙」に限りなく近い使用感を実感できます。
画像:JT
- デバイス内のカートリッジのリキッドを熱で温めて蒸気にする
- 蒸気となったリキッドが、セットされた「たばこカプセル」を通過
- たばこカプセルを通過した蒸気を喫煙する
つまり、プルームテックは喫煙時に直接火を使用せず、またたばこカプセルも直接加熱させない方法を採用したのです。
アイコスやグローとは根本的に異なる喫煙方法
アイコスやグローなどの、他の加熱式電子タバコと完璧に異なる特徴として、プルームテック専用の「たばこカプセル」が挙げられます。
賢い方はすでにお気づきかもしれません。
喫煙デバイスに実際のタバコの葉(タバコスティック)を挿入し、加熱させる喫煙スタイルのアイコスやグローと比べて、プルームテックは全く異なる喫煙スタイルを実現したのです!
それぞれの加熱式電子タバコの喫煙方法を、わかりやすく下記にまとめて見ました。
機種 | タバコ | 喫煙方法 |
プルームテック | たばこカプセル(タバコリキッド) | カートリッジ内のリキッドを蒸気にして、たばこカプセルに通過させ喫煙 |
アイコス | ヒートステック(タバコの葉) | ブレードに刺されたタバコの葉を直接温めて喫煙 |
グロー | ネオスティック(タバコの葉) | タバコの葉を円筒状のヒーターで直接温めて喫煙 |
燃焼温度と、物が燃える仕組みにポイントがある
ちょっとここで根本的な「タバコの燃焼」の有害性について説明させてください。
ここさえしっかりと内容を抑えれば、どうして一般的なタバコが有害とされるのか、なぜ加熱式電子タバコがずっと害を抑えられているかが、論理的に理解できるはずです!
一般的なタバコの燃焼温度について
紙のタバコに火をつけると、その時点でタバコ先端の温度は650度ほどになります。
そして、火をつけたタバコを実際に喫煙し、吸引する際には、最高でも900度まで温度が上昇してしまうのです。
一般的に「喫煙が体に悪い」とされる背景には、火を使用した喫煙が強く影響を与えています。
そもそものタバコの葉自体には、約600種類の化学物質が含まれています。
タバコの葉を高温の火で燃やすことにより、熱分解が発生します。
その際に、ニコチンだけでなく、タールを含む4000種類を超える有害物質を生み出される結果に繋がるのです。
となると、喫煙時にどれだけ燃焼温度を抑えられるかが鍵になるのです。
プルームテックは喫煙温度を最大限抑えることに成功
プルームテックは、直接タバコの葉っぱを加熱することはありません。
その代わり、カートリッジに含まれるリキッドを温めて蒸気にしたものを、たばこカプセルに通過させ「煙」とします。
ここで驚くべきは、たばこカプセルを通過する際の蒸気の温度。
その温度は、なんと…約30度ほどなのだそう!
タバコ葉を直接加熱しません。ただし、たばこカプセル内部の温度は蒸気によってわずかに上昇します(約30°C)
引用元:プルーム・テックに関する情報提供
つまり、お風呂の湯船よりもずっと低い温度で加熱して、喫煙できているのです。
科学的にみても、この時点で群を抜いて有害物質をカットできているという結論に至ります。
ちなみにアイコスやグローの燃焼温度は?
ここで気になってくるのは、他の加熱式電子タバコの喫煙時の燃焼温度でしょう。
現在、日本で販売されているアイコスとグローを比較してみました。
アイコスの燃焼温度
世界中でアイコスを販売するフィリップモーリス社の資料によると、アイコス喫煙時の温度は350度とされています。
そして、アイコスの場合タバコを吸引する際には、その温度が350度を下回るように設計されているのです。
通常のタバコ喫煙時には、吸引時に温度が上昇する仕組みとなっていますが、アイコスはその真逆のシステムを採用し、タバコ燃焼温度を下げることに成功したのです。
グローの燃焼温度
ブリテッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン合同会社の加熱式電子タバコ・グローに関しては、熱対策に特に注力したとされています。
グロー喫煙時には、タバコの葉を240度で加熱することに成功したと言われ、アイコスと比べてもタバコの燃焼温度温度を下回る結果となりました。
タバコの加熱温度まとめ
タバコの種類 | 喫煙時のタバコ燃焼温度 |
一般的な紙タバコ | 通常650度 吸引時は約900度 |
アイコス | 通常350度 吸引時に温度が下がる |
グロー | 240度 |
プルーム・テック | 30度 |
このような結果を踏まえても、やはりプルームテックは約30度と圧倒的に喫煙時の温度が低く、通常のたばこ、アイコス、グローとは比べ物になりません。
燃焼温度についてのポイントまとめ
- タバコの燃焼温度が低ければ低いほど、有害物質が形成されない
- プルームテックは、アイコスやグローと比較できないほど低温燃焼
- 結果、プルームテックは、タバコ燃焼時に発生する有害物質を実質的にカットに成功
プルームテックのカートリッジに含まれる成分は?
燃焼温度と有害物質の関係について理解した後は、プルームテックで実際の水蒸気をつくりだす「カートリッジ」内の成分について詳しく学んでいきましょう。
ここは、実際に吸引し、肺に入れるものだからこそ、内容をしっかり把握しておきたいところ。
現在販売されている、プルームテックのカートリッジの内容に関しては、JTは下記の通り発表しています。
リキッドに含まれる成分は、プロピレン グリコール、グリセリン、トリアセチン、 水で、食品、香料等で使用が認められている添加物です。
引用元:プルーム・テックに関する情報提供
水、食品、香料などはまだしも、それ以外は聞きなれない単語がたくさん並んでいますね。
ここからはそれぞれの成分について詳しく説明していこうと思います。
プルームテックは本当に有害なのか、判断材料となるポイントとなりますので、しっかりと見ていきましょう!
プロピレングリコールについて
食品添加物の一。麺類などの品質保持剤として用いられるほか、着色料、着香料など他の添加物の溶剤や、不凍剤、合成樹脂の原料などにも用いられる。
引用元:化学物質辞書 Weblio辞書
このプロピレングリコールという成分は、英語表記の頭文字をとってPGと表記されます。
有機化合物のプロピレングリコールは、常温時には無色、無臭、無味の吸湿性の油状液体です。
プロピレングリコールの吸引行為は安全?
さて、ここで実際問題気になってくるのが、タバコとしてこの物質を吸引してもよいかどうか、ということでしょう。
ちなみに、このプロピレングリコールは、様々な用途で使用されています。その中で特に注目なのが、医薬品にも用いられているということ。
保湿や乳化など様々な用途に使用され、食品や医薬品にも用いられる場合がある。
引用元:ウィキペディア
あまりピンと来ない方のために、ここで説明したいのですが、このプロピレングリコールは喘息の吸引器に使用される成分です。
人体への影響を常に一番に考えられる医療の世界でも使用される成分、ということが理解できます。
ちなみに、海外で大流行中の電子タバコ・ベイプのリキッドで使用されるのも、このプロピレングリコール。
しかしながら、まだまだ歴史の浅い「プロピレングリコールの吸引行為」は、長期的な実験データがなく、現在は絶対に安全だと化学的に証明はされていません。
プロピレングリコールのアレルギー反応も
日常でも度々登場しているプロピレングリコールですが、まれに人によってはアレルギー反応が出てしまうケースもあるそうです。
こればかりは、その人それぞれの体質の問題となってしまうことから「100%安全か否か」という観点では、絶対的にに安全だとは答えられません。
グリセリンについて
食品添加物として、甘味料、保存料、保湿剤、増粘安定剤などの用途がある。虫歯の原因となりにくい。医薬品や化粧品には、保湿剤・潤滑剤として使われている。
引用元:ウィキペディア
グリセリンはアルコールの一種。無色透明で、甘みを持った糖蜜状の液体です。
水に溶けやすく、保湿性があることから、医薬品や化粧品にも使用されます。
法規制や危険有害性の観点では、グリセリンを摂取しても人体に大きな影響を及ぼさないとされています。
しかし、その一方で人の粘膜や皮膚に軽い刺激性があると確認されているよう。
グリセリンの吸引行為は安全?
グリセリンは体内摂取に関しては無害だと言われている物質。
電子タバコ・ベイプのリキッドにもこのグリセリンは含まれており、ベイプ愛用者にとってはなくてはならない存在です。
しかし、先に説明した通り、粘膜や皮膚に軽い刺激性があるとのことで、人によってはプルームテックを喫煙した際に「喉がイガイガする」とのコメントも。
人によっては喉がイガイガすることを除けば、グリセリンの吸引行為は100%安全!と言いたいところなのですが…
こちらもプロピレングリコール同様、まだまだ歴史が浅く、長期的な実験データがないためはっきりとしたことは言えません。
トリアセチンについて
人工の化合物であり、主に食品添加物として調味料の溶媒や保湿剤等に用いられる。
引用元:ウィキペディア
トリアセチンは、日本医薬品添加剤協会によると、一日の許容摂取量は特に定められていません。
なぜならば、トリアセチンを使用することによる危険性や健康被害が認められなかったためです。
トリアセチンの吸引行為は安全?
さて、トリアセチンの気になる吸引行為の安全性ですが、実はかなり前からタバコ業界ではおなじみの成分だったそうです。
1994年、5つの大手煙草メーカから、トリアセチンを599の煙草添加物の1つであるとする報告が発表された。
引用元:ウィキペディア
ちなみに、トリアセチンはタバコのフィルター部分に使用されています。
聞いたことのない成分だなと思ったとしても、通常の紙タバコの喫煙時にすでに体内に摂取していた、という方も多いということです。
いずれにせよ喫煙行為自体が有害なので、ここでは判断材料にならないのですが、「あくまでもタバコ燃焼時に有害物質が形成される」ということがポイントとなります。
フィルター部分に害があるのかどうか、は不明です。
海外で認められるトリアセチンの安全性
人口化合物であるトリアセチン。その安全性から、アメリカの食品医薬品局より安全な食品添加物であると認められました。
ラットを用いた実験では、1日に体重1kgあたり5gを長期間投与しても悪影響は現れなかった。
引用元:ウィキペディア
また、長期間宇宙に滞在しなければならない宇宙飛行士のための、食品エネルギー源の候補としてトリアセチンが挙げられているほど。
このことから、トリアセチンは世界的にみてもかなり安全性が高い成分だということが分かります。
プルームテックのカートリッジに含まれる成分のまとめ
- どの成分も基本的に日常生活で関わりがある
- 体内摂取に関しては問題はない
- 吸引使用に関しては長期的なデータがない
プルームテックのたばこカプセルに含まれる成分は?
さて、最近どこでも目にするようになった加熱式電子タバコですが、通常のタバコと異なる点があります。
それはズバリ、タバコの箱に、含まれているタールやニコチンの記載がないということ!
そのため、どんな成分がどのくらい含まれるか全く予想ができず、不安になる利用者もいるのでは?
たばこカプセルでは、圧倒的にタールが少ない
まずはじめに、通常のタバコ喫煙時に必ず発生するタール。
プルームテックのたばこカプセルでは、タールは劇的にカットされています。
最初に「タバコの燃焼」と「プルームテックの喫煙システム」について説明した通り、プルームテックではタバコの葉を燃焼させません。
そのため、根本的にタバコの葉を燃焼させて熱分解させる(タールが発生する)アクションが起こりません。
プルームテックでの喫煙は、たばこカプセルを水蒸気で「加熱」させるため、タールが発生するメカニズムを極力抑えることに成功しているのです。
たばこカプセルのニコチンの含有量
プルームテックは、れっきとした喫煙行為にあたります。
その理由は、ニコチンがたばこカプセルにしっかりと含まれているから。
ここで気になるのは、ニコチンの含有量なのですが、残念ながらプルームテックのたばこカプセルにはニコチンの量の記載がありません。
しかしながら、JTが発表した資料の中には、1回の吸引行為(1パフ)で割り出せる平均ニコチン量の記載があります!
それによると…
たばこ製品 | ニコチン含有量(μg)/1パフ |
プルームテック たばこカプセル |
1.55μg |
一般的なたばこ (タール1mg ニコチン0.1mgの場合) |
566.6μg |
この通り、プルームテックのたばこカプセルは圧倒的にニコチンの含有量が少ないことが見て分かります。
プルームテックを喫煙して、「ニコチンが少ない気がする」「吸い心地が普通のタバコより弱い」というコメントが多くあるのにも納得ですね。
ニコチンの作用&危険性とプルームテック
プルームテックは大幅にタールをカットすることに成功した製品ですが、それに加えてニコチンは必ず摂取することとなります。
タバコといえばニコチン!というくらい、タバコとニコチンは切っても切り離せない関係ですね。
特にプルームテックは、水蒸気を使用して喫煙するスタイルを確立しています。
通常の喫煙時に得るニコチンの作用とは、また違った作用も引き起こすであろうことも予測されています。
ニコチンで得られるプラスの作用
脳内で快感を感じる物質「ドーパミン」の存在は、ほとんどの方が知っているかと思います。
実は、このドーパミンを作り出す物質で「アセチルコリン」があるのですが、ニコチンはアセチルコリンと極めて似ているとされています。
そのため、成分を勘違いした脳内では、ニコチン摂取後にドーパミンを作り出すため、「頭がスッキリする」「やる気が出てくる」「集中力増加」などの効果が得られるのです。
ニコチンで引き起こされるマイナスの作用
良い効果が得られる一方で、忘れてはいけないマイナス作用が数え切れないほど存在します。
ここでは、代表的なものをあげてみようと思います。
血管収縮作用
ニコチンは人体で血管収縮を引き起こす作用があり、それに加えて、血圧や心拍数も上昇させてしまいます。
その結果として、血管にかなりの負担がかかり、頭痛や肩こりの原因となってしまうのです。
それだけならばまだしも、最悪の場合心筋梗塞を引き起こす可能性も…
ニコチンの強い依存性(離脱症状)
ニコチンは極めて依存性の強い精神刺激薬として知られています。
その高い依存性はなんと、コカインやヘロインと同等レベル!
タバコを禁煙してもその禁断症状に悩まされてしまう背景として、このような強い依存性が絡んでいたわけです。
いざ禁煙!と思ってタバコを吸うのをやめたとしても、脳内では俗にいう「ニコチン切れ」、つまりニコチンの離脱症状に陥る可能性が十分にあり得ます。
水に溶けやすい性質
ここで特に注意したいのが、プルームテックは水蒸気を使用して、たばこカプセルのニコチン成分を楽しむ製品だということ。
ニコチンは非常に水に溶けやすい性質を持ち合わせているのですが…
水蒸気に溶け出したニコチンをプルームテックで喫煙すると、通常のタバコで摂取するニコチン量よりも多くニコチンが体内に取り入れてしまう可能性が考えられます。
つまり、本人は通常のペースで喫煙していたとしても、プルームテックを使用していると、いつも以上にニコチン摂取してしまう可能性があるのです。
どれだけ通常のタバコに比べてニコチン含有量が低いとされていても、ニコチンはニコチン。
喫煙時に伴う依存症状はつきものだと思うべき。
プルームテックの煙に含まれる成分は?
水蒸気を作り出すプルームテックならば、副流煙の心配はないのでは?
子供の前でも吸っていいの?
と疑問に思う方は、間違いなくいることでしょう。
そこで、JTは世界保健機関(WHO)や、カナダ公衆衛生当局が懸念する有害物質が、プルームテックの水蒸気から検出されるか否か、の実験を行いました。
ここでは、実際に喫煙する際に発生するプルームテックの煙の成分について、細かくチェックしてみましょう。
プルームテックの煙の成分(副流煙)
JTが発表している資料で、プルームテックの水蒸気(煙)の中に含まれる成分についての記載ががありました。
下記は、実際にプルームテックを喫煙した人の「吐き出した煙」に含まれる成分を分析したデータです。
こちらの表を見ての通り、プルームテックの水蒸気内に1パフあたりに含まれる主な成分はアンモニア、ホルムアルデヒド、アセトン、ニコチン。
画像:JT
4種類の化学物質がプルームテックの水蒸気から検出されたわけですが、ここで注目すべきは「プルームテックの水蒸気を吐き出した空気」と、なにもしていない「通常の空気」の違いでしょう。
緑色のグラフは「プルームテック使用」、グレーのグラフは「プルームテック未使用」を表しています。
お気づきでしょうか?
正直、ニコチン以外は通常の空気中に含まれる成分となんら変わりがないのです!
子供の前でプルームテックを吸えるのか?
先ほどの研究データをもとにすると、「それでは、副流煙被害はないと思って良いのか?」と考えてしまうと思います。
こちらに関しても、資料内でしっかりとした記述を確認しています。
画像:JT
この表を見てお分かりの通り、実際にプルームテックを使用すると、空気中で特別変化が起こったのは、超微量のニコチン成分のみだという結果になります。
ただし、極めて通常の空気と近い状況であっても、微量でもニコチンが空気中に浮遊してしまうことは間違いありません。
プルームテックの煙の匂いは?
画像:JT
直接たばこの葉を燃焼させないプルームテックは、物質を燃やした際の煙はもちろんのこと、たばこ特有の匂いはありません。
(プルームテック喫煙時に、目で見える煙はあくまでも水蒸気だということをお忘れなく!)
上記の表は、プルームテックの匂いと通常のタバコの匂いを、それぞれ1から6までの強度で計測したものです。
通常の紙タバコの喫煙時と比べると、格段に匂いは抑えられる結果となりました!
実際に物質を燃焼させるわけではないので、匂いは劇的に抑えられる、という結論になります。
プルームテックに発がん性物質は含まれているの?
ここで大切なポイントとして、まず、ニコチンには「直接の発がん性物質は含まれない」ということを理解しましょう。
人間はニコチンでタバコ依存となり、タールが原因で発がん性物質を摂取してしまうとされています。
たばこ喫煙時の加熱温度が30度と、圧倒的に低温なプルームテック。
それでもなお、たばこカプセルという物質に熱が加えられていることも事実です。
そうなってくると、超微量でもタールなどの有害物質が発生してしまっても、おかしくはありません。
こちらの表は、通常のタバコで検出された有害物質に対して、プルームテックで検出された有害物質を照らし合わせたもの。
画像:JT
それぞれで超微量の成分が確認されています。
これらの成分の、発がん性について見ていきましょう。
アンモニアの発がん性
国際機関等の発がん性分類はない。データ不足のため「分類できない」とした。
厚生労働省によると、残念ながら発がん性に関しては不明。
ホルムアルデヒドの発がん性
ホルムアルデヒドはWHOの下部機関である国際がん研究機関によりグループ1の化学物質に指定され、発癌性があると警告されている。
引用元:ウィキペディア
ホルムアルデヒドという単語は、シックハウス症候群の原因の1つとなる物質で有名。
私たちの身の回りにある建物や家具の素材などから、空気中に放出されます。
アセトンの発がん性
「分類できない」とした。
女性がマニキュアを落とす際によく使用されるのがアセトン。
この物質に関しても、残念ながら厚生労働省の発表によると、発がん性は不明とのこと。
水蒸気から検出された発がん性成分は、自然呼吸時にも発生
プルームテック喫煙時に発生する水蒸気の成分を1つ1つ見てみると、発がん性物質(もしくは不明な状態)であることが分かりました。
しかし、今一度下記の資料を見て欲しいと思います。
画像:JT
こちらは先ほど紹介した資料ですが、着目すべきは通常の呼吸時に検出される成分。
ニコチン以外の成分、つまりアンモニア、ホルムアルデヒド、アセトンはそもそも呼気にも含まれているのです。
アンモニアに対しては、体内でアミノ酸やたんぱく質を呼吸によって分解し、それをエネルギー源にする際に自然と発生します。
ホルムアルデヒドに関しては、近年の室内空気汚染により、低濃度が空気中を舞っているとされています。
また、アセトンに関しては、人体で自然に形成される物質で、正常な代謝が行われている証拠といえます。
しかし、もともと私たちが生活する上で、そのような成分は切っても切り離せない存在である場合もあります。
要は、摂取量の問題と言えそうです。
ズバリ!プルームテックに害はあるのか!?
今回はプルームテックの有害性について、徹底的に調べてみました。
もう一度、この記事内でポイントとなった項目を、まとめてみようと思います。
ポイント
- 有害物質のタールが形成されるのは、たばこ燃焼時の高温にある。
- プルームテックは、通常のタバコや他の加熱式電子タバコの中で、一番低温加熱。
- ニコチン含有量は、通常のタバコ(タールとニコチン0.1mg)と比べると、500倍ほど低い。
- プルームテックの水蒸気に発がん性物質があるも、もともとの生活で発生する量とほぼ同等レベル。
- しかし、ニコチンのみ超微量で吐き出した水蒸気内に検出された。
- 現状、水蒸気を長期間喫煙したデータのみ、欠けている状態。
この結果を踏まえて、あえてプルームテックに害があるのかどうかを白黒つけるのであれば、プルームテックは「確実に害がない」とは言い切れないのが現状でしょう。
しかしながら、JTの資料を見る限り、通常のタバコを喫煙した時と、プルームテックを喫煙した際には、明らかに喫煙者が体に受けるダメージや、非喫煙者に与えるダメージは最小限にとどめられている印象です。
個人的な見解としては、通常のタバコを喫煙し続けるのであれば、プルームテックの方が健康被害は少ないのでは、、と考えます。
しかしながら、喫煙自体が「非健康的な嗜好品」であることは間違いありません。
あくまでも、自己責任で喫煙することが大前提となりますね。
タバコを吸う際には、その行為と引き換えに、自身の不健康を手助けしてしまっているという自覚は誰でも持っておくべきでしょう。