私の場合、喫煙を始めるずっと前からアレルギー性鼻炎でした。
花粉症の季節になると、ティッシュが手放せないだけでなく、喉の痛みや違和感も感じます。
そんな私にとって、紙のタバコは喉や鼻への負担があまりにも大きく、いくらニコチン依存でも喫煙を躊躇(ちゅうちょ)するほど。
喉や鼻の負担に加えて、身体のだるさや疲れもひどいので、数年前に紙のタバコは禁煙をしていしまいました。
(今ではいっさい紙のタバコを吸っていません)
そんな私ですが、ここ数週間、特に鼻や喉の調子が良くありません。
朝、目を覚ますとドロっとした痰が喉の奥に絡み、洗面所へ急ぎます。
日中も喉の奥に痰が絡みます。いつもすっきりしません。
吐き出すと(汚い話ですが)、色の付いた痰が出ます。
心当たりがあるのは、最近、加熱式タバコ(特にアイコス、プルームテック)、そしてベイプを吸う量が一気に増えているということ。
ここ数週間、ブログで加熱式タバコのレビュー記事を書きたくて、ひどい日には1日中、立て続けに加熱式たばこを吸い続けているような状態。
、、加熱式タバコ(アイコスやプルームテック、グロー)なら、喉への負担も少ないはずでは??
気になったのでさっそく調べてみました。
加熱式タバコやベイプなら、喉や呼吸器・気管支への負担も少なく、痰も減るのかと思っていましたが、実際にはそう言い切れない部分もあるんですね。
もしあなたも、加熱式タバコやベイプを吸っていて痰が増えたという心当たりがあるのなら、注意が必要。
「紙のたばこじゃないから、負担は少ないはず」という考えは一旦忘れて、悪化しないように気管をいたわる必要があるかもしれません。
今回は、電子タバコのサイトなのに、電子タバコで痰が出た場合の原因や、危険性について踏み込んで調べてみました。
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この記事の目次一覧
電子タバコで痰が絡まる原因は?
電子タバコで痰が絡まる原因を知る前に、「痰が出る原因」について簡単に説明しておきます。
そもそも、なぜ痰が出るの?
調べてみると、「痰」というのは、肺に通じる空気の道(気道)で作られるもの。
気道に細菌やホコリなど、有害な物質が現れた時に、気道を守るために「粘液」が作られるんですね。この粘液がそもそもの痰の原因です。
ということは、、有害な物質を吸い込まなければ、痰は出ないのでしょうか??
決して、そういうわけではないようです。
何も悪い物質が入らなくても、私たちの喉や気管支は、「痰」の元となる粘液を作り出し、喉や気管支を守っているんですね。
ただし、痰が過剰に出てくる時や、常に喉に絡む場合は別。
痰が絡むのは「有害物質」のせい?
痰がたくさん出たり、喉の奥で絡んで違和感や不快感を感じるような場合、風邪をひいて細菌に感染している可能性が考えられます。
「そうではない」という場合、有害物質や細菌を摂取したせいで、気管支が炎症を起こして痰が過剰に作り出されている可能性があります。
紙のタバコには、タールをはじめとした無数の有害物質が含まれています。
こうした有害な物質は、気管支や肺に無数に張り巡らされている「線毛」と呼ばれる組織が除去してくれています。
有害な物質が多くなると、除去するのが間に合わず、痰は過剰に作り出されます。
ちなみに、紙のタバコの「煙」には、痰の原因となる有害物質がたくさん含まれています。
では、電子タバコはどうでしょうか?アイコスやプルームテック、グローは?ベイプにも含まれているのでしょうか?
その答えは
紙のタバコよりは少ないものの、痰の原因になり得るような有害物質も含まれている
ということ。
電子タバコも「痰が絡む」原因に
私のように、「電子タバコなら、紙のたばこよりよっぽど負担も少ないはず」と考えている方は多いのではないかと思います。
しかし、結局のところ、アイコスやグロー、プルームテックやベイプ、いずれにせよ「身体に有害な物質」を吸い込んでいるのは事実です。
これには、痰が絡む原因となり得る「有害な物質」も、もちろん含まれているのです。
紙のタバコと電子タバコで大きな違いはある
ただし(客観的に有害物質の成分を調べてみると)紙のタバコの方が、電子タバコよりも有害な物質の種類、含まれる量が多いのは明らかに見えます。
紙のタバコの有害物質については、以下の記事で詳しく紹介しています。
-
電子タバコ(ベイプ)の害は大丈夫?これがリアルな最新情報
禁煙したいけど、うまくいかないから、電子タバコに切り替える! そんな声を、ここ最近よく聞くようになりました。 電子タバコ ...
紙のタバコを燃焼した時に生じる「タール」は、なんと約4,000種類以上の化学物質から構成されています。
そのうちの、約2,000種類以上が健康にとって有害な影響を及ぼす成分とのこと。
電子タバコによって含まれる有害物質が異なる
では、電子タバコに含まれる有害物質はどうでしょうか?
これは、一概に「こう」とは言えない部分があります。
というのも、電子タバコとひとくくりにしてしまっていますが、電子タバコの種類によって含まれる有害物質が異なるからです。
以下に、かなり大雑把ではありますが、電子タバコの種類と含まれる有害物質について考えてみます。
アイコス(iQOS)、グロー(glo)
まず、アイコスとグローには、ニコチンと微量のタールが含まれています。
電子タバコは、紙タバコのように「燃焼」をしないため、タールは含まれていないと考えている方もいると思います。
しかし、この2つの機種は、タバコ葉を直接「ブレード」と呼ばれる加熱装置で、高温で熱します。
公式の発表資料を読み解いていくと、加熱した時に、紙タバコと比較するとごく微量ですが、タールが発生していることが分かります。
ただし、これも公式発表によると、紙のタバコと比較した場合、90%以上の有害物質が削減されているとのこと。
単純に考えても、「燃焼」と「加熱」では、作られる有害物質の量に大きな違いがあることは当然です。
それでも、痰の原因となる有害物質が全く含まれていないというわけではありません。
「加熱式タバコだから大丈夫」という理由で、吸う頻度を極端に増やしてしまったらどうでしょうか?
それこそ、反対に気管や肺への負担が増えてしまい、痰の量が増えてもなんら不思議なことではありません。
プルームテック(Ploom TECH)
プルームテックは、アイコスやグローとはそもそも仕組みが異なっており、含まれる有害物質にも違いがあります。
実は、プルームテックはタバコ葉を直接加熱するわけではありません。
一度「カートリッジ」と呼ばれる箇所にあるリキッドを気化し、その蒸気をタバコ葉(たばこカプセル)に直接あてて、風味とニコチンを抽出する仕組み。
では、気になる有害物質の量は??
タバコ葉を直接加熱しないということは、有害物質の発生も、その分少なくなります。
原理として、熱する温度が高くなるほど、タールを中心とした「有害物質」が生産される量が増えるのです。
JTの公式な資料を読む限り、有害物質を削減できた割合は、なんと99%以上とのこと。
数値上、プルームテックの方が痰や気管の負担になるような有害物質は少ない、という事が見て取れます。
プルームテックの有害性については、以下の記事でも詳しく取り上げています。
-
プルームテックの害を正しく判断するための7つのポイント
ここ数年、加熱式電子タバコブームが続く日本。 2016年に総務省が発表したデータに基づき計算すると、日本では喫煙者の約5 ...
ベイプ (VAPE:リキッド式電子タバコ)
最も、有害物質の含まれる量が未知数なのが、このベイプ(VAPE)製品なのかもしれません。
ベイプには、タバコ葉が含まれておらず、日本で販売されるリキッドにはニコチンが含まれていません。
一般的には、有害物質が含まれる量が最もすくないと思われてもおかしくありません。
しかし、ベイプは本体もリキッドも、国内外を問わず、小規模な企業も含め、様々なメーカーから数えきれないほど無数の製品が販売されています。
タバコメーカーのように、商品ごとに詳細な研究資料が提示されているわけではなく、正直に言って、何が含まれているのかを把握するのは不可能に近いと思います。
一般的には、ベイプのリキッドの主成分は、植物性グリセリン(VG)と、プロピレングリコール(PG)。
プルームテックのカートリッジに含まれる成分と基本的には同じで、人体に有害な成分ではありません。
ただし、気になる点が2点あります。
1つ目は、小規模な企業から販売されるリキッドは、品質がどの程度管理されているのか、こればかりは製造者にしか分かりません。
2つ目は、これらの成分を細かい蒸気にして、気管から肺へと常時吸引していくわけです。常識的に考えて、身体に負担がないわけがありません(でも私は吸っているのですが、、)。
私はベイパーなので、ベイプを否定するつもりは全くありません。むしろ毎日吸っていますし。
ただ、客観的に考えてみても、VGとPG、それに様々な種類の化学的な香料を混ぜ、ミスト状にして定量的に肺に入れることは、リスクが高いことくらいはなんとなく分かっています(それでも吸っていますが、、)。
これが、良くわからない企業の作っているリキッドなら、なおさらです。
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個人的に、喉や肺への負担は感じる
紙のタバコをやめてから、早くも数年が経ちました。
禁煙した当初は、喉の調子も体の調子もとても良かったです。睡眠の質も改善され、寝起きも楽になりました。
喉や鼻の調子も良くなり、花粉症の季節でも、以前より症状が緩和されていたような気がします。
正直に言って、ここ最近、プルームテックとベイプ を日常的に吸い始めてからというもの、調子はかなり良くないです。
上に説明した通り、プルームテックもベイプも、客観的に見れば、電子タバコの中では負担は少ないはず。
しかし、やはり物事には限度というものがあるようです。
吸う頻度が多くなればなるほど、喉への負担を強く感じます。
ここ最近、痰の量も、鼻の調子もすこぶる悪い。まるで紙のタバコを吸っていた頃のよう。
私なりに、電子タバコとの付き合い方を考えていかなければならないなと思う今日この頃です。
痰がひどい場合は病院へ!恐ろしい病気も
ここまで、健康に関することを色々と述べてきましたが、私自身は医者でもなければ専門家でもありません。
あくまで客観的に調べたことを文章にしていますが、痰の出る量が日頃より多いようなら、耳鼻咽喉科、呼吸器科などを受診することを強くお勧めします。
調べていると、タバコの吸いすぎで痰が多く出る場合、恐ろしい病気の可能性も考えられるからです。
それは、COPD(慢性閉塞性肺疾患)という病気。
タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病といえます。
40歳以上の人口の8.6%、約530万人の患者が存在すると推定されています(NICE study)が、大多数が未診断、未治療の状態であると考えられます。全体では死亡原因の9位、男性では7位を占めています。
長期の喫煙歴があり慢性にせき、たん、労作時呼吸困難があればCOPDが疑われます。
(※一部抜粋)引用:日本呼吸器学会
COPDを放っておくと、肺の中にある「肺胞(空気を吸収するための小さな袋)」が破壊されていきます。
肺胞が破壊されると、当然ながら、酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下します。
「恐ろしい」と書いたのは、破壊された肺胞は2度と元に戻ることがないからです。
長期間の喫煙歴がある場合、潜在的にCOPDの可能性があるということ。そして、今そうではなくても、喫煙を続けるほど、将来そうなる可能性が高くなるということ。
嫌ですねえ、、
電子タバコも例外ではない?
COPDが恐ろしい病気であるということは理解してもらえたと思いますが、それでは、CODPは電子タバコでも起こり得るのでしょうか?
海外の医学文献や、研究資料を調べてみましたが、どの資料にも同じ言葉が綴られています。
それは、
「長期的な疫学研究がなされていないため、現時点では明言できない。」
電子タバコの先進国である、アメリカやヨーロッパでの医学関連の資料を読んでみても、やはり同様のことが書かれています。
私のような個人のブログ運営者ごときが、はっきりとしたことはもちろん言えません。
、、言えませんが、客観的に考えてみると、良くないことくらは分かります。
アイコスやグローについては、含まれる量は少ないにしても、微量のタールが含まれているわけなので、当然COPD原因になり得ます(と考えるのが普通かなと思います)。
では、ベイプやプルームテックはどうでしょうか?
VGやPG、香料などの化学物質を、非常に細かい霧状にして長期間吸い込み続けるむわけです。
その結果として、COPDの原因である、肺や気管支の炎症に繋がる可能性は?
、、もちろん有り得ると考えるの普通ですよね。
それでも私は愛煙家
ここまで、完全に加熱式タバコとベイプについて、良くない意見を述べてきました。
勘違いされてしまいそうですが、私自身はそれでもベイプをやめる予定は、今のところありません。
ただし、ニコチンの含まれるプルームテックやアイコスとは、徐々に付き合いを減らしていく予定です。
さいごに「痰」が過剰に出るようなら、タバコも加熱式たばこもベイプもやめて、ちょっと病院で診てもらうようにしましょう。
私の場合、痰が頻繁に出たり、喉や鼻の調子が悪い時は、ベイプも加熱式たばこも吸う頻度を減らします。
何事にも「限度」がありますよね。
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