タバコを吸うと、痰がよく出ますよね。
特に、たくさんタバコを吸った翌日は、びっくりしてしまうほど出てしまいます。歯磨きの時に出るのはまだいいのですが、人前で咳をした時などに出てしまうと本当に困ってしまいます。
この痰、どうして出るのか、不思議に思いませんか?
また、痰の出る量が徐々に増えている、そして咳もよく出る。こんな症状を感じるようなら、注意が必要です。
その背景には、用心しなければいけない病気が隠れている可能性もあります。
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この記事の目次一覧
タバコを吸うと痰が出るのはなぜ?
痰の正体を簡単に説明すると、実は水が主成分の粘液だったのですね。
痰の正体痰 (たん、喀痰 (かくたん) Phlegm/flɛm/ ) は粘液の一種で、動物の粘膜から分泌されるねばねばした流体である。色は透明色~黄色。定義は呼吸器系で作られた粘液に限り、鼻腔経由のものは除く。特に咳(唾)によって出される粘液である。
出展:wikipedia
成分だけを見てみると、タバコを吸って痰が増えるというのは、不思議な気がしますよね。
ところが、実は、痰の本当の正体は呼吸器からの SOSのサインだったのです。
線毛と気道液の異変
タバコを吸いすぎると、気管に張り巡らされた「線毛」と呼ばれる器官に異変が起こります。
「線毛」というのは、体外から入ってくる異物や細菌を捕まえる、非常に細かい「毛」のようなもの。この線毛の役割によって、気管支が常に清潔な状態に維持されているのです。
ところが、タバコをたくさん吸うと、線毛が刺激されて機能が落ちてしまいます。ひどくなると、線毛が脱落してしまうことも。
また、線毛が正常に働くのに欠かせないのが気道液です。
これも、タバコの吸いすぎによって分泌量が低下してしまいます。すると、痰の粘り気が増し、線毛に絡みついてしまいます。
線毛と気道液が正常に働かなくなると、恐ろしいことに、今度は肺に異変が起こってしまうのです。
肺の異変
線毛と気道液が正常に働かなくなると、肺の浄化が上手くいかなくなります。
スムーズに有害物質の排出ができず、汚れがたまっていくのです。その汚れを排出しようと、咳や痰が頻繁に出始めます。
もし、タバコを吸っていて痰や咳が出るようなら?
ひょっとしたら、その痰と咳は放っておくべきではないかもしれません。
その症状COPDかも
あなたは、次のような症状に心当たりはありませんか?
COPDの自己診断
- よく咳が出る
- よく痰が出る
- ちょっとした動作で息切れがする
- よく風邪を引く
- 10年以上、タバコを吸っている
もし、これらに当てはまるのであれば、COPD(慢性閉塞性肺疾患)かもしれません。
この病気のほとんどの原因は喫煙にあります。そのため、通称名は「たばこ病」と言われるほど!
主な症状は、上の自己診断にあるように、咳・痰・息切れです。
そのメカニズムは、気管支内の変化によるものです。
- 気管支内に空気が通り辛くなる
・気管支内が炎症してむくむ
・痰などの大量分泌
- 炎症によって、酸素を取り込む肺胞が壊れ、呼吸がしにくくなる
「ただの気管支炎なの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、この病気の初期症状は気管支炎に似ています。ただし、進行するととても危険な病気なのです。
COPDは危険な病気?
COPDが危険なのは、徐々に進行するという点。放置しておくと、咳や痰、息切れがどんどん悪化していきます。
タバコを吸い続けたり、風邪などの病気が重症化を早めていくのです。
しまいには、外出や入浴ですら息苦しさを感じてしまう程、重症化します。こうなると、もはや酸素ボンベが必要になってきます。
COPDの治療は?
ここが最も恐ろしい点ですが、COPDを患ってしまうと、気管支や肺はもとどおりにはなりません。
病気の進行を遅らせ、症状を軽減するしかないのです。
COPDの治療
- 薬物療法
- 運動療法
- 食事療法
- 禁煙
COPDは多い病気?
ショッキングな報告が発表されています。
COPD有病率
順天堂大学医学部の福地氏らによる大規模な疫学調査研究NICEスタディ(2001年発表)の結果、日本人の40歳以上のCOPD有病率は8.6%、患者数は530万人と推定されました。
しかし、2014年の厚生労働省患者調査によると、病院でCOPDと診断された患者数は約26万人です。つまり、COPDであるのに受診していない人は500万人以上いると推定されます。出展:COPD情報サイト
ほとんどの人が、ご自分の肺や気管支の異常に気付いていないのです。
厚生労働省の統計では、2014年にCOPDで亡くなった方は16,184人にも上ります。
通院して、適切な治療を受ければこの数字は変わっていたでしょう。
プルームテック(PloomTECH)や アイコス(iQOS)なら大丈夫??
それでは、電子タバコならどうでしょうか?
電子タバコなら、タバコ葉を燃焼しないため、COPDの原因になる有害物質も大幅に軽減されているはず。
確かに、数値上はプルームテック、アイコス、グローも、COPDの原因となる有害物質は、大幅に軽減されています。
しかし、現状ではCOPDの原因にならないいう確信にいたる疫学調査は実施されていません。
客観的に見て、紙のタバコよりはマシである可能性が高い、というのが妥当な考え方になるのかもしれません。
ただ、長い年月をかけて調査が実際されていないため、「なんとも言えない」というのが現状。
電子タバコと痰、COPDについて、詳しくは以下の記事で説明していますので、合わせてご覧ください。
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プルームテックやアイコスで痰が絡む原因は?危険な場合も?!
私の場合、喫煙を始めるずっと前からアレルギー性鼻炎でした。 花粉症の季節になると、ティッシュが手放せないだけでなく、喉の ...
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心配なら禁煙を!
タバコを吸い続けることで、発症しやすくなる病気はCOPDだけではありません。よく知られていることですが、ガンを含む、その他の様々な病気の発症率も高くなります。
タバコを吸い続けるということは、思っている以上に「害」があること。
完全に禁煙してしまうのが、最も良い選択であることはいうまでもありません。
先ほども書いたように、電子タバコも紙のタバコと同様に、健康に有害であることに変わりはありません。
ただ、客観的に見てみると、多少は紙のタバコよりも「マシ」という見方ができます。
以下の記事では、電子タバコに変えて、私が禁煙に成功したという経緯を書いています。
禁煙を考えている人にとって、何かの参考になれば幸いです。
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電子タバコで禁煙できた人の「おすすめの方法」
ネットを調べていると、電子タバコで禁煙できたという人が、意外に多いことに気づきます。 そんな私も、かれこれ10年〜ほど紙 ...