臭いの強さに違いはあっても、誰にでも口臭はあります。しかし、飲食や喫煙などをした後の口臭は仕方ないにしても、常に臭い、異常に臭い、、、といった問題があるのであれば口の中にトラブルがあるのかもしれません。
口が臭くなる原因は様々ですが、多くの場合はしっかりとしたケアを行えば対処出来ます。
また、あなたは正しい歯磨きをご存知でしょうか?正しい歯磨きが出来ていない場合も口臭が発生してしまうのです。
口臭を放置して深刻なものにしてしまう前にしっかりと対策を立てましょう。
口が臭い原因は?!
口臭が発生する原因は大きく2つに分かれます。
- 生理的口臭
(誰にでも起こりうる口の臭い。口の中に不快感が伴うため自覚しやすい。)
- 病的口臭
(病気が原因となる事が多く臭いが強烈だが、本人に自覚がない事もある。)
生理的口臭とは?
生理的口臭は体の状態や年齢を問わず起こります。最もわかりやすい例は飲食です。臭いの強いニンニクやキムチ、アルコールなどで発生します。
他には、多くの場合、唾液の減少が要因となります。唾液には殺菌作用があり、口の中で菌が増殖するのを防いでいます。しかし、様々な原因で唾液は減少してしまうのです。
また、唾液の減少で口の中が乾く事も口臭の原因となります。
他にも以下のものが口臭の原因となります。
- 歯垢(しこう)
- 喫煙
- 舌苔(ぜったい)
- ストレス
- 口呼吸
- 膿栓(のうせん)
- 便秘
- 生理
口臭の原因・歯垢
歯垢とは
歯の表面を指で触った時にネバネバしたものが付くことがありますが、このネバネバが歯垢のことで、別名「プラーク」とも呼ばれています。
食後およそ4~8時間ほどでこの歯垢が作られてしまうため、毎食後の歯みがきが大切です。
歯垢は細菌の塊で、1gあたり1000億個以上の細菌が詰まっていると言われています。
これを放っておくと菌の作った酸が歯の表面のエナメル質を溶かしてむし歯を発生させてしまうことがあります。
この歯垢の細菌が食べカスのタンパク質を分解する際に臭いのあるガスや物質を産生するのです。
歯垢が溜まってしまう原因は、充分な歯磨きが出来ていない事が考えられます。正しい歯磨きの仕方を後述しますので、参考にされてください。
また、定期的に歯医者さんでメンテナンスを行うと楽に歯垢を除去出来ます。3ヶ月に1回、少なくとも半年に1回は歯医者さんに行きましょう。
口臭の原因・喫煙
タバコには有害物質が含まれます。ですから、その有害物質の影響を受け口臭が発生してしまいます。
タバコ依存の原因物質。血液の循環機能を抑制するため、唾液の分泌量が減少する。
壁紙や歯を黄色くするヤニの正体。また、タバコの独特な臭いの正体でもある。口の中の至るところ(歯や舌、歯茎など)にこびりつくため口臭が発生する。
酸素の運搬を阻害するため、口の中を乾かす。そのため、唾液が減少してしまう。
喫煙による口臭は一言で言うと強烈なものです。過去の記事に喫煙後の口臭の数値を測定したものがあります。解決方法も詳しく記述していますので、喫煙されている方は是非、ご一読ください。
また、話題の臭わない電子タバコiQOS(アイコス)やPloomTECH(プルームテック)を用いるのも手段の1つです。
これらは臭いが少ないだけではなく、口臭の原因である有害物質が少ないとされているのです。
以下はiQOSとPloomTECHを徹底比較した記事です。ご覧ください。
口臭の原因・舌苔
舌苔とは
鏡で舌を見ると白い汚れが付着しているのが見えます。これが「舌苔」と言われる舌の表面に付着している汚れで、その実体は舌の表面や舌乳頭(舌の表面に多数ある小突起)の間に付着した細菌や、口の中からはがれ落ちた粘膜細胞、食べかすなどのかたまりで、たんぱく質を多く含みます。
出展:glico
付着の仕方には個人差があります。また、体調や時間帯によって変化があるのです。
舌苔を防ぐには舌磨きを毎日、行う必要があります。以下の動画が非常にわかりやすいので、参考にされてください。
口臭の原因・ストレス
唾液の分泌は自律神経がコントロールしています。
自律神経とは
自律神経は、自分が意識するかしないかに関わらず、身体の各機能を調整してくれる神経のことです(呼吸や体温、心拍数など、ほとんどの機能が自律神経によって動いています)。
自律神経には「活動するための交感神経」と「休養するための副交感神経」の2種類が内在しています。
過度なストレスがかかると交感神経が優位になり、唾液の分泌が抑制されてしまうのです。
おそらくストレスを全く無くすのは難しいでしょう。しかし、ストレスを解消する事は出来ます。
ストレスを解消するには大きく分けて3つの方法があります。
- ストイックになる(ストレスに立ち向かう)
夢や目標を持って、がむしゃらに頑張る事でストレスを感じにくくなります。
新しい事や楽しい事にどんどんチャレンジしましょう。 - ふわふわと生きる(ストレスを受け流す)
ストレスを笑いに変えられるくらい楽しく毎日を過ごす事で、ストレスを受け流せるようになります。
ニコニコして、人生を楽しみましょう。 - ポジティブに生きる(ストレスをプラスにとらえる)
ストレスがかかった時に、「これで自分が成長する」と考える事でストレスを乗り越えられるようになります。
仕事を頑張った後などに自分へのご褒美を与える事も効果があります。
口臭の原因・口呼吸
人の呼吸は基本的に鼻呼吸です。しかし、鼻の病気やクセなどで口呼吸になってしまう場合があります。
口呼吸になると、口内が乾燥します。したがって、唾液が減少し細菌が増加しやすくなってしまうのです。
口呼吸は意外と自分では気づきません。以下の口呼吸チェックを行ってみましょう。
- 気づかないうちに口が開いている事が多い
- 口が乾く
- 鼻がよく詰まっている
- いびきをかく
- 口を閉じるのがきつい
- 起床時は喉がからからに渇いている
- 口臭が気になる
- 喉をよく痛める
あいうべ体操
「あいうべ体操」のやりかた
次の4つの動作を順にくり返します。声は出しても出さなくてもかまいません。
①「あー」と口を大きく開く
②「いー」と口を大きく横に広げる
③「うー」と口を強く前に突き出す
④「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
①~④を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続ける
この体操は、真剣に行うとかなり疲れます。慣れるまでは、2~3度に分けたほうが続けやすいでしょう。入浴時にやるのがおすすめです。
また、「あいうべ体操」は、しゃべるときより口をしっかり、大きく動かす必要がありますが、無理は禁物です。とくに顎関節症の人やあごを開けると痛む場合は、回数をへらすか、「いー」「うー」のみをくり返してください。この「いー」「うー」体操は、関節に負担がかからないため、何回行ってもけっこうです。
「ベー」がうまくできない人は、大きめのあめ玉をなめて、舌を運動させましょう。舌運動と甘味の刺激で、脳も活性化します。出展:みらいクリニック
口臭の原因・膿栓
膿栓とは
咳をした時などに喉の奥から飛び出してくることのある小さな球状の塊。主に黄色。潰すと悪臭を放つ。
出展:ウィキペディア
喉の奥にある扁桃(へんとう)には、体外から侵入してくるウイルスや細菌を殺す役目があります。この扁桃に細菌やリンパ球、白血球などが溜まってしまうと膿栓が出来てしまいます。
その臭いは、肥溜めの臭い・下水道の臭いなどと形容されます。
膿栓は誰にでもあり、発生を防ぐのは難しいでしょう。しかし、稀に口の中にある場合があります。その場合はしっかりとした歯磨きやお茶を用いたうがいなどで除去出来ます。
口臭の原因・便秘
便秘で腸内に便が長くとどまると悪玉菌(悪い働きをする菌)によって、便の腐敗が進みます。この便の腐敗が進む過程で、臭いのある有害なガスが発生してしまうのです。
この有害なガスが血液に侵入し、肺から放出されると口臭が発生してしまいます。特に慢性的な便秘という方は、口臭の1番の原因は便秘でしょう。
便秘を解消するには最も効果的な方法は以下の3つを心がける事です。
- お腹のマッサージをする
- 軽い運動をする
- 腸内の善玉菌(良い働きをする菌)を増やす
口臭の原因・生理
生理中はホルモンバランスが乱れ、体の抵抗力が落ちる事があります。また、唾液の分泌量も減少しやすくなるのです。したがって、口の中の細菌が繁殖しやすくなります。
これはどの口臭にも言える事ですが、水分を多く取る、ガムを噛むといった事で唾液の分泌量が増えます。
また、いつもより丁寧な歯磨きを心がけると口の中の細菌が減少するでしょう。
生理的口臭のまとめ
ご覧のように、生理的な口臭の要因は唾液の減少に伴う菌の増加です。これを防ぐには毎日の正しい歯磨きが欠かせません。
しかし、実は歯磨きには少し難しいルールが存在します。
正しい歯の磨き方とは?
まずは歯ブラシの選び方からご説明します。
歯ブラシ選び
毛足はストレート型、毛束は間隔が適当にあいていて、3~4列ぐらいのものが適切です。かたさは、普通のかたさのものにしましょう。毛先が開いてくると、汚れを落とすことができなくなりますので、新しいものに交換しましょう。
出展:かまくら歯科
続いては歯ブラシの握り方です。歯ブラシを握る時、ボールペンを持つように握って下さい。奥歯などを磨く時はぎゅっと握っても大丈夫です。
画像:青葉第二歯科
実際の磨き方ですが、動画を見て頂いた方がわかりやすいと思います。
ポイントは一本一本、丁寧に磨く事。そして、歯茎を優しく磨く事です。
時間をかけたくない方は電動歯ブラシを利用されると良いかもしれません。
歯磨きをしっかり行っても口臭が改善されないのなら
この場合は口臭タブレットなどを利用されると良いのではないでしょうか?口臭タブレットなら、時間をかけず簡単に口臭ケアが出来るのです。
以下は口臭タブレットを比較した記事です。ご参照ください。
また、生理的口臭の原因の中に思いあたるものがなく、正しい歯磨きを行っても改善されないのであれば、病的口臭が疑われます。病的口臭とは?
病的口臭の発生原因の1つは加齢です。歳を取ると、プレボテラ属系という細菌が増加してしまう事が判明しています。この細菌が不快で独特な臭いを伴う「酸」を発生させるのです。
加齢以外の病的口臭の発生原因は口内の病気と、耳鼻咽喉科・内科の病気に分かれます。
口臭の原因・口内の病気
虫歯があると虫歯菌の増加により、口臭が発生します。また、口内の病気で最も臭いと言われているのが歯周病です。
歯周病とは
ひと言でいうと、歯を支える歯ぐき(歯肉)や骨(歯槽骨)が壊されていく病気です。歯ぐき(歯肉)の内側は普段見ることは出来ませんが、歯の根の表面にあるセメント質と歯槽骨との間に歯根膜という線維が繋がっていて、歯が骨から抜け落ちないようにしっかりと支えています(図1)。むし歯は歯そのものが壊されていく病気ですが、歯周病はこれらの組織が壊され、最後には歯が抜け落ちてしまう病気です。日本人の40歳以上の約8割がこの病気に罹っています(図2)。日々の生活習慣がこの病気になる危険性を高めることから、生活習慣病のひとつに数えられています。
出展:テーマパーク8020
また、歯周病を悪化させる原因には以下のものが挙げられます。
- 喫煙
- 歯磨き不足
- 歯垢の放置
- ストレス
歯周病は放置しておくと、どんどん進行します。以下のものに3つ以上あてはまるのであれば、早めに歯医者さんで治療しましょう。
- 歯を磨くと出血する
- 口臭がある
- 歯が痛い・かゆい
- 歯茎が赤い・腫れている
- 固いものが噛めない
- 歯と歯の間に隙間がある
- 歯茎が下がった気がする
- 起床時に口の中がネバネバする
口臭の原因・耳鼻咽喉科、内科の病気
口臭が発生しやすい病気として以下のものが考えられます。
- 慢性鼻炎
- 慢性気管支炎
- 蓄膿症
- 胃潰瘍
- 肝炎
- 糖尿病
- 胃や腸の病気
この場合は、病院で相談されるのが良いのではないでしょうか?
最後に
口臭予防の基本は、正しい歯磨き・舌磨きです。これらを行った上で、病気がないにも関わらず臭いというのであれば、私は口臭タブレットの使用をおすすめします。
そのなかでも、オーラルデントが特におすすめです。オーラルデントは、強い香りで臭いをごまかすようなタブレットとは違い、根本をケアします。
具体的にご説明すると、「唾液の減少と細菌の繁殖」この2つをケアするのです。ですから、まさに臭いの根本から対処出来るのです。
以下の記事に、さらに詳しくオーラルデントの効果についてまとめています。
是非、ご覧ください。